第19期定時株主総会結果および決算概要について
株式会社長野パルセイロ・アスレチッククラブは、令和8年3月19日開催の第19期定時株主総会において、第1号議案「第19期計算書類承認の件」および第2号議案「定款一部変更の件」を、いずれも原案どおり承認可決いたしました。
【決議事項】
・第1号議案 第19期(令和7年1月1日から令和7年12月31日まで)計算書類承認の件
・第2号議案 定款一部変更の件(Jリーグの秋春制移行に対応し、事業年度を毎年7月1日から翌年6月30日までへ変更)
【第19期決算概要(前期比較)】(単位:円)

※参考欄は当期に一般社団法人分を加味した参考値であり、前期は株式会社単体との比較です。
第19期定時株主総会報告
売上高は849,871,613円(前期比24,317,173円減)となりました。このうち広告料収入は488,298,118円(同7,236,850円増)、入場料収入は95,672,290円(同1,957,592円増)でした。一方で、経常損失は54,062,736円、当期純損失は54,432,870円となりましたが、いずれも前期比では損失幅が縮小しております。
なお、当期決算にはアカデミー部門の一般社団法人化に伴う組織再編の影響が含まれており、前期との単純比較には留意が必要です。
澁谷 泰宏 代表取締役社長 事業報告
日頃より当クラブへの熱いご支援ご声援を賜り厚く御礼申し上げます。3月19日に開催されました定時株主総会にて、AC長野パルセイロ第19期決算および事業報告について承認されましたことをご報告させていただきます。
つきましては、クラブを代表して、事業報告内容について述べさせていただきます。
1.事業環境および総括について
当該事業年度は、Jリーグおよび当クラブを取り巻く経営環境が一層厳しさを増す中で、競技面・経営面・ガバナンス面のすべてにおいて複合的な課題が同時に顕在化した一年でありました。トップチームおよびレディースチームの成績低迷、財務制約、組織運営上の課題など、多岐に渡る経営リスクが明らかになりました。一方で、経営体制の刷新を契機として、短期的対応に留まらず、中長期的な視点に立った経営再構築に着手した年度として活動して参りました。
2.チームの競技状況と強化の必要性について
当該競技年度において、トップチームおよびレディースチームは安定した成績を残すには至らず、トップチームシーズン終盤ではJFLへの降格が現実的なリスクとして認識される状況となってしまいました。この結果を重く受け止め、競技力強化がクラブ運営全体における最重要課題であることを強く認識徹底しました。さらに競技成績は、入場料収入、スポンサー価値、メディア露出、クラブのブランド力に直結しており、競技力の低下は経営面にも大きな影響を及ぼすため、現場強化は単なる競技上の課題ではなく、クラブの持続可能性を左右する経営課題として再度位置付けました。
3.強化方針および競技体制の検証について
トップチーム強化に向けて、当該年度の競技内容および結果、そして強化体制について検証を行いました。昨シーズンの「グループ(複数人)で相手を上回ることを意識した手法」から26シーズンでは「積極的に前線から奪いに行き、グループ(複数人)が関わりながら前進するサッカーを行い、これをブラッシュアップしていく」という競技方針と戦力編成を進めました。「仕組み」より「逞しさ」。「保持」より「前進」。「テクニック」より「高さ・スピード・運動量」。今後は、競技現場への過度な負担集中を避け、クラブ全体で競技力向上を支える体制構築を目指して進めています。
4.経営体制の刷新とガバナンスについて
当該年度において、クラブの経営体制および組織体制が大幅に刷新されました。
新経営陣は、前年度までに蓄積されていた財務面・組織面の構造的課題を引き継ぐ形でのスタートとなり、厳しい条件下での舵取りを求められましたが、これに対して短期的な数値改善に偏ることなく、ガバナンス強化、コンプライアンス遵守および持続可能性の確保を重視した経営判断を行いました。
5.中期計画の策定と共有について
昨年前半は、競技面・経営面・ガバナンス面における課題の可視化を行い、より経営層と現場社員との意見交換を重ね、組織全体で将来像を共有して中期経営計画書を作成しました。本計画では、競技力向上と経営の健全化を両立させることを基本方針とし、5年後を見据えたクラブのあるべき姿を計画書として整理しました。
6.財務状況およびクラブライセンス対応について
一昨年の停止条件付きJリーグライセンス交付に続き、当該年度においても要注意クラブとしてクラブライセンス審査を受けました。財務面では債務超過に陥るリスクに対して、最優先対策事項の一つとして活動してきました。既存パートナー各社からの継続的な支援および長野市等関係各所の協力を得て、必要な財務改善策を講じた結果、当該年度のクラブライセンスは停止条件無しで交付されました。
7.組織改革および社風改善について
フロント業務においては、業務の属人化を是正し、情報共有と部門間連携を重視した体制への転換を進めました。全体ミーティングを複数回開催し、経営陣と現場が直接意見交換を行う機会を都度設けて活動しております。これにより、意思決定の透明性向上、課題の早期把握、風通しの良い組織文化の醸成を図って参ります。
8.アカデミー(一般社団法人化)の状況について
アカデミー部門は、当該年度より一般社団法人AC長野パルセイロとして新たな組織体制での運営を開始しました。新体制初年度ではありますが、U-18カテゴリーの全国大会出場、プリンスリーグ北信越2部初昇格など育成の取り組みが一定の成果となりました。
最後になりますが、現在トップチームおよびレディースチームの戦績は極めて苦しい状況にあり、株主の皆様、パートナー企業、ホームタウン自治体、そしてファン・サポーター、ボランティアの皆様には多大なるご心配をおかけしております。この現状を真摯に受け止め、まずは目の前の一戦一戦に不退転の決意で臨み、停滞感を打破してまいる所存です。
しかし、我々が目指すべきは一時的な浮上ではなく、地域に根差し、常に勝利を争える強い組織への進化です。そのためには、今ここで歩みを止めることなく、策定した中期計画に基づき、「勝利へのこだわりへと強い執念を持った競技力改革」と「盤石な基盤を築く経営再建」を、いかなる時も両輪として推し進めていかなければなりません。チームが苦境にある今こそ、これまでの構造的課題から目を背けず、複数年度を見据えた抜本的な改革を断行し、持続可能なクラブ運営を確立することがクラブの使命であると考えております。
AC長野パルセイロがある喜びを、次世代、そしてその先の世代へと繋いでいくために、全力を尽くしてまいりますので、皆様におかれましては、今後とも変わらぬご支援とご声援を賜りますよう、切にお願い申し上げます。
株式会社長野パルセイロ・アスレチッククラブ
代表取締役社長 澁谷 泰宏