RESULT

第29回長野県サッカー選手権大会 決勝

5.12

SUN

14:00KICKOFF

VS松本山雅FC

サンプロ アルウィン

AC長野パルセイロ

忽那 喬司
90’+2

1

試合終了

0

前 半

1

1

後 半

0

0

延 長

0

0

延 長

0

4

P K

3

1

松本山雅FC

浅川 隼人
15’

STATICSスタッツ

シュート
16
ゴールキック
20
コーナーキック
10
直接FK
11
間接FK
2
オフサイド
1
PK
0

MEMBER CHANGE交 代

63′

OUT

碓井 鉄平

IN

丹羽 匠

79′

OUT

進 昂平

IN

イ スンウォン

79′

OUT

森川 裕基

IN

小林 佑熙

85′

OUT

安藤 一哉

IN

木原 励

106′

OUT

パク スビン

IN

橋田 尚希

113′

OUT

忽那 喬司

IN

西田 勇祐

CARD警告/退場

46′

忽那 喬司

57′

碓井 鉄平

STARTING MEMBERスターティングメンバー

松原 颯汰
30 GK
大野 佑哉
7 DF
工藤 駿
29 DF
砂森 和也
48 DF
小西 陽向
13 MF
森川 裕基
16 MF
忽那 喬司
17 MF
パク スビン
26 MF
安藤 一哉
33 MF
碓井 鉄平
40 MF
進 昂平
11 FW
GK 1
大内 一生
DF 5
常田 克人
DF 17
山本 龍平
DF 44
野々村 鷹人
DF 48
藤谷 壮
MF 14
安藤 翼
MF 32
米原 秀亮
MF 46
安永 玲央
FW 11
浅川 隼人
FW 22
佐相 壱明
FW 23
滝 裕太

SUBSTITUTEサブメンバー

田尻 健
1 GK
小林 佑熙
15 DF
西田 勇祐
24 DF
丹羽 匠
28 MF
イ スンウォン
35 MF
橋田 尚希
36 MF
木原 励
22 FW
GK 16
村山 智彦
DF 2
宮部 大己
DF 4
高橋 祥平
MF 6
山口 一真
MF 30
國分 龍司
MF 41
村越 凱光
FW 33
新井 直登

STATICSスタッツ

シュート
8
ゴールキック
19
コーナーキック
8
直接FK
19
間接FK
1
オフサイド
2
PK
0

MEMBER CHANGE交 代

74′

OUT

滝 裕太

IN

山口 一真

74′

OUT

安藤 翼

IN

新井 直登

85′

OUT

藤谷 壮

IN

宮部 大己

85′

OUT

佐相 壱明

IN

高橋 祥平

88′

OUT

浅川 隼人

IN

村越 凱光

111′

OUT

米原 秀亮

IN

國分 龍司

CARD警告/退場

18′

浅川 隼人

25′

米原 秀亮

67′

滝 裕太

70′

佐相 壱明

DATA試合環境

入場者数
5,022人
天候
晴れ
気温
20.9℃
湿度
36%
ピッチの状態
全面良芝
主審
田中 玲匡
副審
小出 貴彦
副審
大峡 論
第4の審判
高坂 凌

COMMENT試合後のコメント

髙木 理己監督

※試合後記者会見より抜粋

試合の総括について。

トーナメントは次のステージに進むことが全てです。内容うんぬんとかPKとか全く関係なく、長野県代表として秋田県代表の猿田興業さんとのゲームをやる権利を得たことが全てだと思います。それ以上でも以下でもないと思っています。

相手のメンバーは蓋を開けてみないと分からない状況で、相手はリーグ戦と変わらないメンバーをぶつけてきました。対して長野はいわゆる"控え"と言われるようなメンバー編成でしたが、これだけの試合を見せてくれたことへの評価は。

まず大前提として、僕は評価する側ではなくされる側なので、選手たちを評価しようとはまず思えません。

その中で、まずメンバーを決めなければならない所で言えば『言葉は責任』だと思っていて。宮崎戦に勝った後に「0か100かを問うて100を選んで、このメンバーにした」という発言を僕はしました。その発言を振り返った時に、今日をファジーにすることは彼らに対して「リキさん言ってることが違います」と捉えられてもおかしくないなと。今日どうしても、忽那や砂森やスビンだったり、あのメンバーをピッチに置きたかった。なぜならば、これから我々が目標である昇格だったりを手にしようとして行く上で、まだ全てを出し切れていると正直思えていなくて。その中で、日頃悶々としているものを抱えているのであれば、ここで爆発させない事には、少なくとも大宮さんの背中を見ることは出来ないと思いました。また、我々は京都戦に勝つことが出来たので札幌さんとのゲームも入ってきます。そうした事を考えた時に、どうしても彼らの爆発力が必要になります。その爆発力を出せる場を、僕が決断できるかどうかだと思っていました。仮に日頃ピッチに立っている池ヶ谷だったり杉井を入れて勝ったとしても、何か悶々としたものは晴れないだろうなと。チーム全体・全員の爆発力を、どうしても僕は引き出したい。そういう考えに至った時に、宮崎戦の後に僕が言った言葉を振り返って「今日のスターティングメンバーを選ぶのであれば0か100だな」と思いました。

でも橋田と山中は変わらないと思っていますし、工藤にしてもそうですし、シチュエーションがそうさせているだけで、彼らへの信頼は揺るぎないので。僕が"0か100か"では無く50を取ったら、彼らに嘘をつくことになります。100のメンバーを選んで、堂々とやってくれた。そう思っています。

前半早い時間帯に先制され、風の影響も受けたと思います。後半は出足も上回り、ブレイクする時間を何回も作れたように思います。120分間の手応えは。

まず失点のシーンですが、正直風まではコントロールできないです。松本山雅さんのクオリティを考えれば、ボールを風の軌道に乗せられたら難しいシチュエーションは作られることは充分考えられました。そこはセットプレーでの1失点で帰ってこられたことが、まず一つ大きなポイントだったなと考えています。

その中で前半の途中くらいから、山雅さんがプレッシングをかけてくるファーストラインの背中で、スビンや忽那がヘルプに回るシーンがあって、再現性をしっかりと作れていました。その彼らが出した勇気。他のゲームに比べると今日はバックパスが少なかったなと思っていて。その勇敢な姿勢が、最後の忽那のゴールに繋がったのではと思っています。やはりスタートのところからしっかり前を向いて行ったこと。ボールを下げずに果敢に挑んで行った事。その勇敢さは時間を経過しても誰しもが薄めることなく、自分事として自分でこのゲームを勝ちに行く姿勢を見せてくれたことが、天皇杯の出場権を取ったことに繋がったのではと考えています。

大野選手が宮崎戦に続いて先発出場でした。古巣に対して奮起する事への期待も込められていたのでしょうか。

大野に関しては、京都戦で120分戦った時に実は肩を痛めました。それが理由で、北九州の先発に置くことが出来ませんでした。我々は中2日というシチュエーションで北九州に勝ちましたが、本人は「自分に何かできたか」と。継続していけるべきものを、肩の負傷によってステイしなければいけなくなった事で、彼も悶々と、ピッチに立てなかった事に悔やんでいたと思います。その決断をした僕に対して、頭では理解していても「なんで使ってくれないのか」と、心では理解しきれていない部分があったと思っています。

今日はなにもメンバーを試そうとか思っていた訳ではなくて、勝つ算段のもとにメンバーを選びましたし、「このメンバーで勝つんだったらサブはこの選手たちだった」という事です。なので、今日勝つってことを考えたら、大野の目力が必要だった、という事です。

松原選手はPK戦でも活躍を見せましたが、試合を通してのパフォーマンスについてはどのように見ていましたか。

これはプレシーズンから言える事なんですが、彼はあまり失点をしないんです。彼が出ているゲームは勝っていて。勝つ雰囲気に持って行けるというか、仲間を勇気づけたり鼓舞したりとか。そうした特徴が彼にはあって。サイズもそこまで大きくないですし、スペシャルなセーブっていうところで言えばミノが届くボールが(松原)颯汰は届かないかもしれません。でもフットボーラーとして勝ちを持ってくる部分において、颯汰はプレシーズンからそういう準備をずっとしてくれていました。あとPK戦になった時に、心の中で笑っていたのは恐らく颯汰だったと思います。それを掴み取った颯汰は素晴らしいと思いますが、でも今に始まったことではなく、プレシーズンから彼が見せてきたものが、日の目にあたったっていう事だと思います。颯汰に限らず、この歩みを止めてしまうのは簡単。現状に満足している選手は一人も居ませんし、また金沢戦に向かって行く準備をチーム全員でしていきたいなと考えています。

両チームのサポーターにとって非常に重要な対戦において、長野のサポーターに勝利を届ける事が出来たことについては。

宮崎戦でも話しましたが、人がこうして集まってくれることに対して、この業界にいると当たり前かのように思ってしまいがちです。そこに人が脚を運ぶことにどれだけの労力を持って、どれだけの感情を持って来てくれているのか。それはやっぱり当たり前のことではありません。その為に走れないのであれば「サポーターの力を貸してください」なんて言えません。間違いなく我々が京都戦で勝ち切れたのはオレンジ色のサポーターの力以外、何ものでもないので。そうした方々に勇気づけられているのであれば、世の中の常で、何か貰ったら何か返さなければいけない。その関係があるからこそ、「オレンジ色のユニフォームを着ていてよかった」「この街に住んでいてよかった」と、誇りに思えるというか。そういうことを、お互いに与え合うことが、我々がこの仕事をさせて頂いている事の責務や使命のようなものだと思っています。

今日、もし喜んで泣いている人がいたのであれば、本当に嬉しい事です。でもまだダービーは2回あります。まずは6月のアルウィン、そして10月のUスタで、更に全パルセイロの力を示せるようなチームでありたいと強く思っています。

長野県を代表して挑む、天皇杯本戦への意気込みを。

まず言える事とすれば、その余裕はまだ我々には無いという事です。まず今は次の金沢戦(5/18リーグ戦)しか頭にありません。

ただ一つ言えることがあって。僕は親父をコロナで亡くしているのですが、親父が元気な時に、毎年元旦の天皇杯を二人で観に行くことが恒例になっていた時があって。フリューゲルスさん最後のエスパルスさんとの試合であったり、いろんな光景を親父と国立のスタジアムで眺めていた。僕にとっての天皇杯はそういう試合です。

2011年に初めて京都サンガで仕事させて貰って、そのシーズン2012年1月1日にFC東京と対戦しました。いつもスタンドで親父と見ていた試合を、今度はベンチに座って試合を戦う事が出来た。僕の個人的なエピソードですが、僕にとっての天皇杯とはそれだけ大事だと思っています。

今は金沢戦の事しか考えられない。それは本当に素直な気持ちです。でも、毎年親父が楽しみにしていた、元旦にチケットを買って、総武線に乗って千駄ヶ谷駅で降りて、歩いて国立に行った光景っていうのは僕にとって忘れられない事です。ベンチに座っている息子の姿を見せる事が出来たっていうことからすると、天皇杯っていうのは僕にとって特別です。少しでも長く、天皇杯に居続けられるように。今日のゲームでその権利を得られました。天国の親父にとはいきませんが…少しでも多くの勝利を、オレンジのユニフォームの方々と共に、長野県の方々にお届けできるように頑張っていきたいと思っています。

MF 17
忽那 喬司

※試合後メディア取材より抜粋

率直に今の気持ちを聞かせてください。

チーム全体として、120分間気持ちを切らさなかった事がPK戦に繋がったと思います。本当に勝つ為に全員が動いていたと思うので、結果として繋がったことは非常に嬉しく思います。

天皇杯出場を懸けての試合でありダービーであり。どんな気持ちでピッチに入りましたか。

僕自身初めての信州ダービーという事で、かなり気持ちも上がっていました。素晴らしい雰囲気を作ってくださっていたので、ダービーとして必ず勝たなければいけない相手を目の前にして、ああいう試合を出来たことは非常にポジティブに捉えています。この流れをリーグ戦でも引続き良い形でチームに還元できたらと思っています。

前半は風向きも影響してやりづらさはあったと思います。失点についてはチームとしてどんな空気でしたか。

僕たちの考えでいうと、そこまで押し込まれたっていう感じは無くて、ああした時間帯で先制点をくらう事は正直チームとしては痛手でした。でも下を向くことなく全体でやるべきことを整理して、その後の試合運びというのは下から繋いでくれて間で受けて加速していくっていう事をチームとして徹底して出せました。失点の部分はかなり効きましたが、全体的に「そんなに問題ないよ」っていうコミュニケーションは取れていました。

後半は攻め込みながらも得点が取れずにいましたが、あの時間帯のフリーキックではどんな事を考えていましたか。

自分がファウルを貰って、必ずチームメイトは僕に蹴らせてくれるって自信はあったし、絶対に決めてやろうっていう気持ちもありました。準決勝の浅間戦でも同じようなフリーキックがあって情けない外し方をしてしまったので、強気に行かなきゃいけないっていうのと。あと風向きを考えて、アップからすごい良いボールを蹴れていました。風の影響もありましたが自分のストロングポイントがゴールとして結果に繋がって非常に嬉しいです。

PK戦に勝利した瞬間は。

正直120分間戦えなかった事が情けなかったので、最後まで出し切りたかった。今日はリーグ戦で出場機会の少なかったメンバーで、相手はさほど変わっていない事を考えると、絶対に勝ちたかったです。サブのメンバーで勝てないと、試合に出ているメンバーじゃないから負けたって捉えられてしまうし、でも今日のメンバーで必ず勝てると思っていました。それが形に繋がって、PKストップもしてくれて、チーム力があるチームだと実感しました。

この勝利を今後どのように繋げたいですか。

チーム全員がポジティブな気持ちで取り組めていますし、長野スタイルを非常によく表現できていると思います。J2から落ちてきた金沢さん・大宮さんを相手に、かなり苦戦はするかもしれませんが、長野スタイルを貫いて、これだけのチームがJ3にいるんだっていうのを証明したいなと思います。

GK 30
松原 颯汰

※試合後メディア取材より抜粋

今の気持ちを率直に。

チーム全員で120分戦って、PK戦で勝てたことは素直に嬉しいです。

信州ダービーという熱気のある試合でしたが、どんな気持ちでピッチに入りましたか。

アップの時からすごくスイッチが入って「やってやろう」と思っていました。

嫌な時間帯での失点だったと思います。

完全に自分のミスだったので、その後に引きずらないように90分戦えたことは良かったと思っています。

PK戦に入るときはどんな気持ちでしたか。

チームメイトを信じて、あとは「俺が止めるだけ」っていう気持ちでした。後ろにいるサポーターの皆さんの後押しのおかげで、自分は思い切って止めることが出来ました。

チームメイトが失敗した後に止めましたが、あの時はどんな想いだったのでしょうか。

ハシ(橋田)とその後はスナくん(砂森)の分も、思い切って、止めようって思っていました。

最後の一人の瞬間はどんな気持ちでしたか。

止めれる気持ちしかなかったので、思い切って自分の思った方向に飛ぼうと思っていました。

勝利の瞬間チームメイト全員が駆け寄って行きましたが、輪の中心はいかがでしたか。

素直に最高な気持ちでしかなかったです。(輪の中心は)痛かったです。笑

GKにとってのPKストップは最高の瞬間だと思います。

あの失点があって、(忽那)喬司くんがフリーキックで決めてくれて。PKでしか自分は巻き返すことが出来なかったので、チームを救えてよかったなと思います。

長野県代表としてどんなプレーを見せて行きたいですか。

長野代表として恥じないプレーで、一戦一戦闘って行きたいなと思っています。

GKの出場争いも厳しいと思いますが、その点についての意気込みを。

普段は仲がいいので切磋琢磨して、でもピッチ内外は切り替えて、自分はまた次の練習からスタメンの座に向かってやって行きたいと思います。