からだにとって本当に良いものを食べて欲しいという想い
- いきなりですが、大内さんが有機にこだわっている一番の理由を教えてください。
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美味しい、安全、健康にいいものを作りたいから!
結局、”健康第一”ですからね。
健康であればなんでもできるから体が本当に大事。心にも影響しますよね。
みんなが健康でいてほしいし、おいしいものを作りたいんです。
だから有機がいいなーって(笑)
- 有機JAS規格認証を取得されてますね。
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本当に安全な野菜かどうか、消費者は生産者を信じるしかありません。有機JAS規格認証を取得していれば、「安全」という証になっています。生産者にとっては切り札です。
有機JAS規格認証は原料・肥料・たい肥の生産過程まで細かく基準があり、化学物質を使用しない有機物を使用する栽培をするのですが、その方が健康に良い作物ができると思い「有機」でやっています。
標高1,000Mの畑で作る栄養満点の野菜たち
- 大内さんが育てる野菜が美味しい理由はやっぱり「有機」だからでしょうか?
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必ずしも「有機=美味しい」という訳ではなく、その土地の気候に合う品種、肥料、生育過程のタイミングで美味しさが左右されるので、そういった事も勉強しながら追求しているのも美味しい理由のひとつかなと思います。
この環境でおいしくなる品種を選び、栽培しています。
あとは、美味しい野菜を作るには寒暖差が大事です。長野は美味しい野菜を作る上で最高な環境です。
- いつも楽しそうに仕事をされてますが、仕事のやりがいはどんなところですか?
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みんなが元気でいてほしいし、美味しくて安全なものを食べてもらいたいです。
だから農作業も頑張れる。追加注文が入った時は、一番やりがいを感じますね。
美味しかったんだーって感じられるから(笑)
「食から始まる健康づくり」を目指して
- これから目指していることはありますか?
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みなさん忙しい日々を送るとつい楽に食べられるものを選びがちですよね。
うちの野菜を使用した100%ジュースとか、体に良くて簡単に野菜が摂れる加工品も増やしていきたいです。ジュースなら、忙しい時にキャップを開けるだけで野菜が摂れるので楽ですよね。
加工品の商品化にはすごく時間がかかります。すでに販売している“100%人参ジュース”は、商品化するまで約3年かかりました。それでもみなさんが健康でいてほしいので、そのために自分ができることをこれからもやっていきたいと思っています。
大内さんの1日
- AM 4:30
- 起床、作業開始
- PM 12:00
- 昼食
- PM 18:00頃
- 終業
- PM 21:00
- 就寝
日の出と共に農作業を始めます。
大体朝の4時半から作業を始めて、18時頃には仕事を終わりにします。
以前は20時ごろまで作業していましたが、今は効率も良くなりました。
21時には就寝します。
最近は温泉によく行きます。長野の温泉は本当に良くて、農作業で疲れた体を癒しに行っています。
大内さんの経歴
高校生で環境について興味を持ち、先進国であるイギリスの大学で「安全保障」について勉学。
ご卒業後、日本の企業に就職。中国で海外勤務をされたのち、現在の農業へ転身。
(2007年〜研修生として農家の道へ。2010年に独立。)
こぼれバナシ
- 先日スズメバチに刺されて入院生活をされたとのことですが。
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ひさしぶりに病院に行き入院生活を送りました。改めて健康が第一だと思いました。
1日に何錠も薬を服用している方や入院生活を送っている方が気の毒で…
そんな生活を送らないようにする為にも、やっぱり食べるものは大事だなと思いました。
- 最近のうれしかった出来事はなんですか。
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本当に些細なことなんですが、今朝ふと、草むらにひとりで花を咲かせた“延命草”を見つけたこと。
何年か咲かずにいた薬草で、そろそろ手を加えないとなぁと思っていた所だったので、その健気に咲くかわいらしい姿を見ては感性が刺激されうれしかったです。
お茶にして飲むのが楽しみになりました。
- グローバルな人生経験の中で、生活の拠点としてこの地(標高1000m以上)を選んだ理由は?
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山の神だいだらぼっちがいそうだから。(笑)
- ちなみにYouTubeとか見ますか?
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うん、「エガチャンネル」が好き(笑)
少年のような一面ももつ大内さん。
日々の小さな変化を楽しみながら、人の生活を支える「食」において、安全で安心なおいしい野菜をお届けしたいという想いを原動力として野菜を作られています。
そんな大内さんの育てる有機野菜は、甘みがつよく、その野菜の良い所だけを引きだす美味しさがあります。特にいちおしの有機ビーツは、特有の泥草さがなく、みずみずしく美しい発色。そのままサラダにしても安心して召し上がれます。